前回は、自分自身がなぜ週休3日制度を求めているかについて書きました。
これの企業側へのメッセージ編です。バリバリにポジショントークです。ご了承ください。
週休3日制度はコロナ前のリモートワークのようなもの
かつてコロナ前のリモートワークはごく一部の企業が採用しており、採用市場で差をつける要素の一つでした。
これはある意味プロダクトライフサイクル (PLC)と合わせて見ることができ、売上高=制度導入企業、利益=採用優位性と読み替えることができるかと思います。
コロナ前のリモートワークは成長期の入り口あたりで、導入企業が一部だが、採用優位性が高まっていたかと思います。
コロナ禍に入り2020年頃、成長期~成熟期のようにリモートワークは判断が早い企業が導入し、採用優位性がピークに達したかと思います。
2021年は感染もより拡大し、成熟期のようにリモートワーク導入企業がピークに達しました。それに伴い、採用優位性は「リモートワークは当たり前」となり差がつかない状態になったかと思います。
2022年、衰退期のようにアフターコロナが見え始め、出社に戻す企業、ハイブリットにする企業、フルリモートを継続する企業と三者三様になり、採用候補者もフル出社を望む人は少ない気はするものの、人によってはハイブリット、人によってはフルリモートを希望したりと分散され、採用優位性は落ちていったかと思います。
正社員の週休3日制度はどうでしょうか?
導入期~成長期のあたりで、まだまだ企業側で選べる企業が少ないし、採用候補者としても選べる企業が少ないこともあり求める人が少ない状態のため採用優位性もすごい大きいわけではありません。
個人的には採用優位性の観点からリモートワークがコロナ前じわじわと伸びてきたように、エンジニア採用の激化から報酬で勝負するのではなく、週休3日制度という形で、今後じわじわと伸びていくのではないかと思っています。
複業(副業)が増えてきた今、週休3日を望むエンジニア増えていく説
エンジニアの採用市場は売り手市場で、経験者はどんどん報酬が上がっていきます。
更に複業ブームも来て、月~40Hくらいで正社員として働きつつ複業を行うエンジニアも増えてきました。
とはいえそのペースで副業すると土日のどちらかは潰れるくらいの勢いで、そこまでして複業するのもなぁという人はいるでしょうし、報酬面で複業したい人もいれば、キャリアやスキル面で副業したい人もいるかと思います。
とは言えフリーランスだと責任範囲や安定性や福利厚生、はたまた税制面から正社員を続けたいという人も多いと思います。
市場価値としては報酬が上がっていくが、自分のようにそこまで貰うくらいなら働く時間を減らしたいがフリーランスを選ぶほどでもないという人は潜在的にいるかと思います。
こういう週休3日潜在層に対して、選択的な正社員の週休3日制度を導入することで、企業としては採用優位性を上げることができると思います。
週休3日制度の検索性の悪さ
求める定義
- 1週間の内、出社日数が4日であること。
- 1日あたりの所定労働時間が8時間以下であること。
- つまり1週間あたりの所定労働時間が 4日×8H = 32Hであること。
- 上記労働条件を希望の上、正社員として雇用されること。
- ※給与に関しては4/5になっても良いとする。
異なるケース
- 1週間の所定労働時間が40時間の中で、週4日勤務をしても良いケース
- 1年の中で平均すると週休3日になるケース。
- 計算すると月当たり140Hになり、そこまでではない。週休3日だと128H前後になる。
- 裁量労働制
- 解釈次第では週休3日も可能だが…
- 時短勤務 1日の所定労働時間が6時間になるケース
- 育児、介護の場合は所定の期間はどの企業も適応する必要がある
- この時短勤務を拡大している企業も稀に存在する
検索キーワード
- 週休3日
- 週4日勤務
- 全角、半角、漢数字問題
各種転職サービスの「週休3日」の検索性
自分が使っているいくつかの転職サービスでの検索結果を共有します。執筆時点
大体エンジニアの中途採用のみの検索条件です。
- wantedly 23件
- キーワード検索で企業が説明文に記載しているとヒットします。
- 数件は曖昧検索が働いており募集文見ても週休3日のキーワードが無い会社もある
- 純粋に説明文に記載しているだけで制度として導入していない企業もあります。
- 複数のポジションや、過去の募集も出てくるので企業の被りもあります
- 実質的な企業は5社くらい。これも話を聞くとどうなるか分からない
- forkwell
- キーワード検索は、曖昧検索になり、630件出るが、欲しい情報が出てこない。
- 使えるチェックボックス型の検索条件は無い
- lapras
- 少し前まではそもそも募集検索が重い。と言うか使い物にならない。
- 最近詳細検索機能導入されたっぽい。
- 時短勤務可能で検索できるが、週休3日制度をダイレクトで検索できない
- 各ページ開いたが制度がある企業はページ内検索する限りヒットしなかった
- 転職ドラフト
- キーワード検索が存在しない(企業名・ポジション名・技術や分野などを課題として検索できる)
- ただ、ドラフトに参加した際は、正社員で週休3日を希望すると、数は少ないが考慮された指名が来る
- ビズリーチ
- キーワード検索で、3社くらいヒットする。そのためだけに登録した
- スカウトはテンプレート文+リマインドが来て非常に体験が悪い。そろそろ解約したい。
かつてのリモートワークもこんな感じで検索性が悪かったかと思います
- 完全フルリモート
- ほぼフルリモート 月に何回か出社があるor出社しても良い
- 週1~4出社
- フル出社
今は、ある程度は各々望む形での検索が可能になってきたかと思います。
週休3日に関しても検索性上がってほしい次第。こればかりは、利用する企業からも転職サービスに要望を出すべきですし、採用候補者としても検索できるようになってほしいという声を上げていくべきです。(実際要望を上げました)
実際週休3日を探してみて
検索性で触れた通り、中々週休3日を実施している企業を見つけることができません。そもそも存在していない可能性もあれば、裁量労働制の中で実はできるみたいなパターンもあるような気がしています。
自分は2023年1-4月を目処に週休3日で働ける企業があるのであれば転職したいなと思っています。
今は情報収集段階で2社ほどカジュアル面談済みで実施可能な企業を見つけたり、6社ほど募集要項レベルでできそうな企業を見つけたり、8社ほどもしかすると…なので問い合わせしてみようと思う企業があったりという状態です。
数が少ない分、ある程度応募のタイミングを揃えないと選びにくいのかなというのが正直な肌感です。
スカウトも、週休3日希望を書いたら(しっかり見ていただいているからか)数がかなり減りました。
「弊社、週休3日制度導入している」という企業があればぜひ @myu_mxまでお声がけください。
周りのエンジニアに週休3日話をすると、確かにあるといいけどまだ少なそうだよね。とかまだ週休3日じゃなくてもいいかなという声を聞きます。週休3日を求める潜在層もまだまだ謎といえば謎です。
おわりに
というわけでポジショントークですが、エンジニア正社員採用は週休3日制度で差がつく説について書いてみました。
こうやって(弱小ブログなりにも)声を上げていくことで、制度を導入する採用企業・制度を求める採用候補者が増えていき週休3日という形の働き方が実現できる会社が増えていけばいいなと願っています。