はじめに
これはオンプレでWindowsServerやネットワーク周りを4年弱やってた社内SEが、SES会社のメイプルシステムズに転職して、途中サーバサイドに興味を持ちつつも2年弱でLinuxとAWSのスキルを身に着けSREに転職する物語ー。
前回の転職活動サービス編に続きふりかえり編になります。ここで個人的な部分を書く分、転職活動サービス編では削っていました。
目次
転職までの経緯
1社目からの転職経緯
簡単に言うと社内SEとしてオンプレのWindowsServerやネットワークをやる中で、市場的に見たときにスキル不足を感じ、他社でも潰しが効くスキルを身につけるために転職しました。
その中でも現職のSES企業であるメイプルシステムズは自分のスキル状況、自分の「仕事に密接な勉強は捗る性格」から合っていると判断しました。
また当時はキャリアプランもブレがありサーバサイドへの方向転換を夢見ており、現在のインフラエンジニアとして極める方向に修正したのはもう少し後になります。
詳細はこちらの記事を御覧ください。
2020年初旬の方針
2019年末から一部とはいえどAWSに触れる現場に運良く入った頃から、転職と言う名の出口は近いかなと感じ始めました。
当時は「転職活動サービス編」に書いたように、キャリアプランとして現職でインフラエンジニアとしてのスキルを極めると言うのが決まり、AWSに続きDocker等のコンテナ技術を触る現場に移り経験を積んだ後転職かなと思いました。
コロナの訪れ
こんな中でコロナが訪れ、SES業界にも影響が出ました。「客先常駐」が「リモートワーク」になったり(自分の現場はならず)と言うのはいい変化ですが、人の移動、経済縮小という観点では「エンジニアの単金減少」により「現場の気軽な移動」ができなくなりました。
転職市場にも影響があります。
新卒採用の取り消しは無くても、翌年分は縮小。中途採用は未経験では無く即戦力がある、効率よく進められるリーダー層。と若手やポテンシャル面の採用幅はグッと狭まりました。
自分の判断
- 転職活動してみる
- 厳しい中案件を変える
- コロナが落ち着くのを学習しながら待ち案件に移る
自分が選んだのは転職活動をしてみるでした。それは、仕事の中で成長する特性があるが、自宅学習は牛歩という自認が一番大きかったです。
最悪決まらなければ現職に残る手もありましたし、自分の中で納得が行く(自宅学習に熱が入る)と思ったからです。
と言う訳で前置きが長くなりましたが、転職活動について書いていきます。
自分のスキルセット
職務経歴書はこちら
ざっくりいうとようやくAWSの一部を触ったインフラエンジニア。
オンプレからなんとかモダンな部分まで駆け上がってきたので、6年目の割にはこれが強いという技術が無いのが弱み。更にコンテナ周りは業務で触れてないのも辛い。
マネジメント面でいうと、リーダー経験は若干不足しているが、2,3人のリーダーくらいは経験がある。
探していた業界、職種、条件面
- 事業形態
- 継続的にサービスの成長に関われること。俗に言う自社サービス企業
- サービス・ビジネスモデルに共感できること
- SESだと工程区切りになりがち。
- 社内SEは経験したから今回は無し
- 組織
- アジャイルプラクティスを導入している等変化への順応できる組織であること(インフラなのでスクラムは必須ではない)
- キャリアプラン
- スキル的にSREなどの領域でコンテナなどのモダンなインフラ技術に取り組めること
- 30歳に向けてリーダーや、プロフェッショナルなどの柔軟なキャリアプランが用意されている(or用意されそう)
- 条件面
- 収入:理想は現職+α、最悪1ヶ月分くらい下がっても良い
- 一部リモートワーク可能
- 副業可能
端的に言うとスキルに対して若干背伸びのある転職活動になりました。
求められたスキルと面談の感想
志望動機面
- 先程の探していた業務、職種に加え転職の経緯をきれいな感じで1社目の転職含め、「スキルアップのために」と言うのをアピール
- プラス応募した会社のサービスの共感できるエピソードを加えて話した
- ある程度はストーリーは出来ていたかなと。
スキル面
- カジュアル面談や募集要項の内容をベースにAWSやLinux周りの経歴を紹介し後は職務経歴書ベースの質問に回答
- 一番強いスキルは何か?という問いにはどれも中くらいの状態としか答えれれなかったのは苦しかったです。
- コンテナの経験は業務で無いけど個人学習で少しやりました的なことを紹介
- 募集要項には目立ってなかったけどオブジェクト指向的プログラミングの技術試験がある企業もありました。
- 学習面
- キャッチアップ面は職務経歴の通りでそれなりにはできるはず。
- 学習方法としては勉強会やPodcastで幅広く情報収集しつつ、体型的な学習するときは書籍、講習、有識者などが手段としてある認識。
コミュニケーション面
- 社内SEのときの他部署との会話・ベンダーコントロール、SESでは一人で参画し現場に溶け込むために分からないことは聞く、分かることはフォローするをアピール。
- チームワークとして意識していることは、分からないことは発信しフォローを受ける。逆にフォローできるときはフォローを行うことで仕事が上手く回るように心がけている。
- 他チームの人との会話に置いては専門用語を使いすぎないように注意したり、役割分担の場合、状況に応じてしっかりと線引きを行うとか
今後のキャリアプランについて
- (26歳というのもあり今後のキャリアをどうしていきたいかと言う問いが終盤にありました)
- 俗に言う「マネジメント」or「プロフェッショナル」
- マネジメントは自分で判断できる経験が少なく、技術を突き詰め続けるという面でプロフェッショナルに向かない気がしている。
- 現時点ではここ3年で技術を伸ばしつつ色々チャレンジし判断材料を集めたい→柔軟な対応を考えている。と回答
おまけ、社内SEの経験で良かったこと
- システム立案的なことであるべき姿からスケジュール引いて実施したこと
- →SESのタスクを切り出してもらい作業する形では厳しい部分がある
- (最後の現場は割と方針ベースから作業分解・見積はやりましたが…)
- ITに詳しくない人との会話や、ベンダー調整。コミュニケーションやスケジュール調整面でアピールになりました。
- ネットワークの知識全般:TCP/IPに関する問いが来た時など含め「ネットワークもある程度できます」と答えられるのは良かったです
- Windowsの知識全般は現職では役に立ちました
個人的な感想
トレロの活用
今回の転職活動はTrelloをフル活用しました。
転職活動でカードを切り、以下のリストを作成し、タスクを会社毎に切りました。
- 応募候補
- 書類審査中
- 1次面接
- (2次面接※ある場合)
- 最終面接
- 終了
- 応募しない
記載した内容
- 志望動機で話そうとする内容
- 期限、面接日時や結果が来るであろう期限
- Googleカレンダーと連携すると更に見やすい
- 日程調整中なのか、面談待ちなのか、結果待なのか
- タグでどのサービス経由の応募かを記載
面接時に会話した内容は別途テキストファイルに記載しました
これで進捗状況、応募中のキューがひと目で分かりどれくらいか分かり、とても良かったです。
リモート面談で完結したがとはいえ時間はかかる
今回カジュアル面談から最終面接まで全てオンラインで行われました。(但しオファー面談のみ会社へ伺いました)
服装もスーツではなくオフィスカジュアルで良いと明記している会社が多く、スーツで勤務(後にオフィスカジュアルに)していた頃はスーツなんですねと言われるレベルの温度感でした。
私の場合リモートワークになってなく時差勤務で17時退社の為18:30開始に調整したパターンが多かったです。
最初は1日に1社のみでしたが、2社目を20時開始の枠でやったり、面接がない日はそこそこ残業したりと大変でした。
転職活動中は学習時間などには回せなくもどかしい時期ではありました。
内定を早い段階で頂けたのが救いで、比較のためにもう数社と思いながら続ける中、内定が出なかったので苦しさはありましたが、余裕はありました。
(とはいえオファー内容聞くタイミングは後半でそわそわ感はありました)
入社先について
入社先については入社後にエントリでも書ければと思いますが、
SREかつ、共感できる自社サービス、会社の規模感としても希望通り、福利厚生収入面(出社は基本週1のみ、収入は現職+α、副業可、IT健保など)でも希望通り。と理想の転職ができました。無論欲を言えば収入は大いに越したことはないですが、他社からの内定と言う提示が無く比べられない以上、適正かどうかも測りきれないですし、希望が通っているので欲張る必要はありませんでした。貰いすぎればパフォーマンスを求められる側面もありますし
内定を頂けた理由を伺ったところ、「これまでの経歴でコンテナ周りもキャッチアップできそう。応用情報技術者もあるし。」「面接で論理的に話せていたりするので、経験面含めコミュニケーションも問題無さそう」とのことでした。
あとは会社サイドとして長い間募集していて中々縁がなかったとのことでタイミングが合ったのかなと思います。
20社弱落ちているので、評価頂きかつ内定を頂けたのは本当にありがたかったです。エンドレス転職活動に突入した可能性を考えるとゾッとします…
スキル面について
1次面接での不採用要因は主にスキル面でした。主に以下2点。
- SREを希望しつつもコンテナ系の実務経験がない
- 認識している中の転職活動ので仕方ない部分はあるが、もう少し独学でカバーすることはできた
- 経歴として専門性が高いスキルがない
- 社内SEからのスキルアップということで自分のキャリアプラン上少し仕方がない部分がある
スキル面以外での不採用要因は通知しにくいと思うのでバイアスがありますが、上記についてはごもっともといった感じでした。
まとめ(KPT)
良かったこと
この状況でありながら、自分の「業務をやりながらのほうが成長しやすい」という特性を加味し転職に挑戦できたこと。
決まればバンザイ、仮にだめでも伸ばすべきポイントが認識でき納得感を持って現職で努力できたと思います。
問題点
スキル不足感で転職することになったこと。
案件変えられなかったのはもちろんのこと、コロナが始まり(DVAを迷いながらやってたのもあり)学習スピードは落ちてしまったのもコンテナ周りの自己学習アピールが薄くなった原因ではあります。
続けたいこと
市場価値を見続ける。
年齢や家庭のフェーズ的に頻繁に転職することは考えていないですが、自分の市場価値を見続けることで、スキルをさらに磨き、時には給与交渉し、万が一会社が傾いても個人としてやっていける状態にしていければと。
転職を考えている人へ
自分は万が一決まらなかった際は現職に残ると言う選択肢がある中での転職活動でした。
その中でも内定率としては低めで厳しい状況でした。もう少しスキルがあれば…コロナ禍の前なら…もう少し結果は違ったと思います。
知人の中でもコロナ禍の中で転職した人は居ますが、勢いで辞めて転職活動を行うのは非常に難しいか思います。
少しでも転職を意識しているのであれば、転職活動サービス編にも書きましたが小さな一歩から職務経歴書を作成したり、サービスに登録したり、キャリア相談して軌道修正しながら転職活動のプラン・ストーリーを組んだ上で本格的な活動をしたほうが良いと思います。
それでは次回退職エントリ編でお会いしましょう