RTX810でIPv6回線を手に入れた

一部インフラエンジニアの家にはラックマウントサーバーがあったり、業務用ルータがあったりラック設置や回線冗長化までしてる強者がいる。
自分はそんな沼とは無縁だなーとか思ってたのですが、ひょんなことから「おうちサーバ」ならぬ「おうちルータ」を導入してしまいました。
ここに経緯と諸々を書き連ねていきます。沼にはハマってない。大丈夫。

我が家のネット環境

我が家のインターネットは今年1月の引っ越しのときから楽天ひかり(マンションタイプ)を使用している。
中身はフレッツ光。

決めては値段税込み¥4,180(今は更にキャンペーンで安いはず) と副業で使う楽天市場のポイントアップ。
圧倒的速度求めるならNUROとか言うが、どうせマンションだし、最低利用月/違約金も月額も高くて除外、当初はネットサーフィンと動画サービス見れればと言う事で選定した。
当時楽天ひかりはIPv6非対応なのが問題視されていたが、安さには敵わなかった。

アクセスポイント兼ルータはスマートホームに相性が良さそうなGoogle Nest Wifiにした。お値段 ¥19,800と少し高め。見た目もいいし。
戸建ての人は中継機もある。
Nest WifiがIPv6一部非対応なのは知っていたがプロバイダも非対応なのでスルーした。
Nest WifiのIPv6についてはこちらを参照下さい。
https://support.google.com/googlenest/answer/6361450?hl=ja

設定はWAN側のLAN運用ケーブルを接続し、GoogleHomeアプリからPPPoEの設定を入力し、WiFiのパスワードを設定すれば使えるようになる。

ちなみに我が家のIoT端末は以下である。
google home 3台(各部屋1台)とChromecast、NatureRemo2台
特段これらを使うに当たりNestWifiが役に立ったかというと否です。

楽天ひかりIPv6(DS-Lite方式)の対応

ときは突然やってきた。
楽天ひかりが6月よりIPv6対応の噂は聞いていたが、テレワーク等の情勢から、前倒しでIPv6が利用できるようになった。
https://hikari.rakuten.co.jp/sp/info/20200417.html

上述した我が家の環境ではIPv6接続はできず、テレワーク(VPN接続はせず、打ち合わせのみ参加)でも若干遅延や切断などがあり、IPv6接続対応したいなと。
普通ならサイトに記載されている対応するアクセスポイント兼ルータを買うところですが、せっかく高いNestWifiを買ったわけだし、置き換えたくない。だからといって、アクセスポイント兼ルータを買ってブリッジモードにするのもなんかかっこ悪い。
だったらおうちルータ入れようかなと。
とはいえコンソールケーブル買って設定するのは面倒だなと思ってたんですが、腹をくくりました。

お手軽なルータはNECのIX2105 or YAMAHAのRTX810かなと。中古で1万円以下で変えます。
前職でRTXはコンフィグレベル(といってもルートテーブルの追加やfirewallの編集程度)で触ったことがあったのでRTX810をメルカリで6kで買いました。
RTX810はDS-Lite方式に公式非対応ですが、調べると設定はできるようです。(自分はやらなかったのであれですが…)
確実にDS-Lite方式で接続したいなら、IX2105や値は上がるがRTX830を買ったほうが良さそう。

手元はMacだったので、シリアルケーブル-USBとRTX810のコンソール用にシリアルのメス-メスを買いました。RJ45-コンソール(俗に言うきしめん)は不要です。
telnetで設定できるとはいえ、いざというときコンソールがあると初期化しなくても済むことは経験上あったので…

構築結果

紆余曲折?ありましたが現時点での設定はこうなりました。

とりあえずGUIでIPoEの設定を仕込んだらIPv6のサイトは見え、IPv4のサイトは見えない状態に。
追加の設定ができるっぽいのでPPPoEの設定を仕込んだらIPv4のサイトも見れるようになりました。
念の為、v4,v6アクセスチェックみたいなところで両方アクセスできていることを確認しました。

最初はGUIといっても肝心な設定はできないと思っていて、コンソールでリファレンス見ながら、設定を試行錯誤しようと思っていたんですが。。
それ以前にMacでコンソール接続するところで2日くらいかけたが断念。ドライバ入れてscreenコマンドで接続するだけなのですが…
WindowsPCを引っ張ってきて、1対1で接続し、デフォルトIPをブラウザで叩いたら先述の通りあっという間に設定できました。。。
割と便利だったGUI設定。

DHCPサーバの設定とか、ルーティングテーブル、Firewallの設定とか書かないとだめかなと思ったのですが、デフォルトの内容で良さげだったので省略しました。

最後にケーブリングして完了。ケーブリングが綺麗だとテンション上がる。
サーバルームでケーブリングしてた頃を思い出すなぁ…

回線速度

余談

今回IPv6の接続対応ということで、DS-Lite方式だの、IPoE、はたまたMAP-E方式だの、そもそもPPPoEってなんだっけとなったわけです。

社内SEやってた頃は社内LAN運用においてのIPv6なんて、とりあえず無効にしておけみたいな感じでしたし、応用情報技術者持ってるとはいえここまで踏み込んだ知識は持ち合わせていませんでした。

色々見た結果以下のサイトが結構わかりやすいかも。
https://techlog.iij.ad.jp/archives/1254

ルータの設定も要件次第です。
・我が家:少しでもネットが快適になれば良い:IPoE(IPv6)とPPPoE(IPv4)の併用もしくはDS-Lite方式
・自宅サーバなどのため固定IPやポート開放が必要。IPoE(IPv6)とPPPoE(IPv4)の併用など
こういうのとかもある
https://qiita.com/ikuwow/items/cea6ecfa4341be2778bf

高専にいた頃は自宅サーバとか構築して自分のHTMLで書いたHPを公開し満足感に浸っていましたが、今はクラウドサービス使ったほうが色々と楽ですし、ポート開放もしないなと。

そんなこんなで、ひょんなことからネットワーク機器を自宅で運用することになりました。よくわかってなかったIPv6周りが分かり勉強になりました。
スイッチのコンフィグは触ってないので今回は全くですw(気が向けば触りたいところですが)

感想

割とあっさりおうちルータの導入は完了してしまいました。

肝心の打ち合わせの参加時(Skype for Business or Webex)の品質はあまり変わらず…IPv4で接続してるのかなと…
動画サイトとかはIPv6に対応しているところもあるので、体感は低いですが多少は良くなっていると思いたいところ。。
Twitterの動画読み込みは止まらなくなった…!
せっかくならzabbixとかでIPv4とIPv6のトラフィックとかはたまた温度とか見るのも良いですよね(おっと沼にハマってしまう…)

頑張るなら今の併用設定とDS-Lite設定(IPv4通信のカプセル化)を比べて速さがどう変わるかを見てみたいところはあるが、あまり変わらないとか逆に遅くなるという噂もあるので、使えればいいやという良くない感じですが、着地してしまった。

6月から一旦、弊現場は時差勤務はあれど週5の出勤体制に戻ってしまいますが、我が家のネットワークはテレワークに(以前に比べれば)強い環境となりました。
(今後に向けて、BP向けにもテレワークの準備は進めているとのことで期待はあります)
来週末には給付金で買ったオカムラの椅子も届くことですし、個人的には週1,2程度でリモートワークできればいいなと思うところです。


何かあっても家に帰れば「おうちルータ」あるしなって思えるのは心強いですよねw
早く家に帰って、「おうちルータ」の機嫌を損ねないためにもトラフィックいっぱい流さなきゃ…!
それでは。

元ネタ
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1907/11/news124.html