乾太くん デラックスタイプRDT-63(6kg)
団地リフォームの中でも、一番のアップデートかつ、設置に難航したのが乾太くんなので書いていきます。
乾太くんとは
リンナイ社のガス式乾燥機です。HP
洗濯系の家電の中に、「乾燥機付き洗濯機」がありますが、洗濯~乾燥終了まで3時間かかるため、2人暮らしまではいいですが、子育てフェーズに入ると不便という話を聞きます。(諸説あり)
ドラム式だと…
- 子供の服は節水な分汚れが溜まっていく。縦型でじゃぶじゃぶ洗ったほうがいい
- 汚れた服と、他の服を洗いたいときなどは結局乾燥を使うのを諦める時がある
- 20-30万と高い。縦型のほうが洗剤自動投入タイプでも10万前後と安い(ただし乾燥はしょぼい)
- 構造が複雑で故障すると高い。搬入設置に気を使う必要がある。
乾燥 & 汚れの落ち具合なども取りたいとなると、「縦型洗濯機」+「乾太くん」が最強です
とはいえガス乾燥機のため設置は難易度が上がります
- 設置場所にガス栓が必要
- 燃焼ガスを含む排気を外に行う必要がある
このため賃貸で設置するのはかなり難易度が上がり、置けてもベランダとかが多いです。
噂ではオール電化にしたのに乾燥だけ(後から?)ガスを引く戸建てのケースもあるらしいです。
さて、自分は団地ながらも持ち家でリフォームをするということで、今しか無いということで設置を行いました。
乾太くんの感想
設置云々を書く前に、感想を書いておきます。
良いところ
- 干す作業が無くなって楽になった
- 下の洗濯機から、上段の乾燥機に洋服をいれるのが若干面倒。1分ほど
- 乾燥が終わった洗濯物を回収するのが若干面倒
- 連続して大量の洗濯物を片付けることができる。大体洗濯40分、乾燥60分くらい
- 干す場所に限りがあるためサボりがちな、ベッドパッドとかも洗う頻度が上がった
- 在宅のときも、干す時間が殆ど無いので洗濯物を片付けることができる
- 1時間前後で乾かないということがない
悪いところ
- 乾燥込で終わる時間が遅くならないように洗濯を開始する必要がある。0時終わりなら10時半
- お風呂入るタイミングが遅くなると間に合わなかったり
- 自然乾燥よりは洋服が痛む(ドラム式乾燥機も同様)
- 若干縮みを感じた洋服もありますが、乾燥機に合わせてだめになったら変える。生き残ったものを使っていくスタイルで良い
- ガス代はかかる 1回40円ほどらしい
- 室内干しのエアコンの電気代とどっちが高いかはまだ分からん。どのみちエアコンは24時間つけっぱなし
- 運転中の音は多少はある
- 室内は脱衣所を閉じて、部屋の扉も閉じればなんとなく聞こえる程度。閉じないと少しうるさい
- 室外は、壁貫通式の給湯器動いてるなーって感じの音
ちなみに今まではだいたい夜に洗濯機を回し、室内干し + サーキュレーターで生乾き防止というスタイルです。(妻がベランダから虫を取り込む確率が上がるので使わない方針)
このため2LDKのリビングの一部は洗濯物干しで、夜以外に干すときはサーキュレーターの風量を調整したりしていました。乾き具合にはそこまで不満はなかったですが、干しきれる量には限界がありました。
ともかく良いの一言です。感想はこの程度にして設置の苦労話を書いていきます。(感想と乾燥の変換ミスしそう)
涙なしでは語れない設置の苦労話
苦労話とはいえ、メインは発注先の業者にやってもらったのですが、その中でも工事中にいろいろな調整が発生して、結果的に苦労話なのでもの好きの方はお付き合いください。
ちなみに商流は 自分(電気工事他) > 一次請け(大工さんは社員) > 設備屋、サッシ屋、ガス屋 という感じです。
自分からすると一次請けの社長と現場では大工さんと話せば工事が進むのでやりやすかったです。
(ただし社長と大工さんの間で会話が不十分なときもある)
先に生活感あふれるアフターを
乾太くん
下側(上から来ているのは隣の部屋エアコンの排水。まだ仮設置)
トイレ側
外側(換気扇動かしてると換気口のガラリがわかりにくいが薄っすらと右上にあるやつ)
そして外壁が虫等で汚い
一応途中のビフォーも(夜撮ったので暗い)
脱衣所側
トイレ側
排気口どうつけるか問題
排湿口、排湿管など呼び名があるようですが、排気口で統一します。
近場で窓に面している部屋が、トイレか、トイレの隣の部屋でした。
- トイレの窓から出す
- 取り付けが難しいかも
- 隣の部屋の小窓から出す
- 色々加工が必要になってしまう
- (団地あるあるの低い位置にあるストーブ用の排気口は細いかつ下り勾配になるため使えない)
最終的にはトイレの窓をカバー工法でポリカーボネート製の窓にしたうえで、穴を開け、換気扇用に更に開けた穴から手を出してガラリ(換気口)を付け、換気扇を内側から付けて収めるという形になりました。
トイレ側の写真の通り、トイレの窓から乾太くんの排気口と、15cmの換気扇があります。
最初施工会社が、風水的に窓を塞ぐ事になってしまうから、トイレの窓には付けられないと言われました。会話不足だったのか2回目の見積もりでは、窓を潰して良いなら付けられるということになりつつ、光を取り込むためにガラスにして穴を開けるみたいな予定にしました。
そして乾太くんの排気口と換気扇は横並びの予定でした。
いざサッシ屋に測ってもらうと、ガラスだとハマらないとなり、光が入らないよりかはポリカーボネート製のものをはめることになりました。(特にここにこだわりはありませんでした。)
合わせて横に並ばないということも確定しました。
換気扇話は長くなるのでまた今度に。
隣の部屋の奥から出す場合はトイレ裏に造作棚を作ってもらい、排気口を見た目として隠す案とかもいただきました。
中々今の形のプランに着地するまでも色々あり、着手後も色々あり大変でした。
ガス工事
これは大したことは無かったです。
隣の部屋に団地あるあるのガスファンヒーター用のガス口があり、解体~床下地完成の間でガス屋が来て施工しました。
せっかくなので、乾太くんの上の棚、下側に脱衣所でガスファンヒーターを使えるようにもう一口敷設してもらいました。
ガス工事はその他各部屋のガス口を交換し、だいたい10万ちょっとかかりました。どうやらガスは管轄エリアの供給業者。供給業者が業者を手配するということで専売特権があるようです。
電気工事
これも大したことはなかったです。
一応単独電源が必要とのことで、天井が空いているときに自分で引きました。一応VVF2.0だったと思います。
トイレの引き戸
多分ここ関連なので書きます。
薄っすらと脱衣所側の写真にトイレの引き戸が写っています。引き戸 = スライド扉 です
もともとは脱衣所側へ引く開き戸でした。これは洗濯機の前にいるときに、トイレに入ろうとするとトイレのドアが当たって出入りしにくいという問題があり、生活でたまに不便していました。
これも今回のリフォームの必須条件でしたが、割と着地までは大変でした。
引き戸の最小サイズが割とギリギリで、洗面台側とトイレの隣の部屋を少し縮める形でなんとか収まりました。
また乾太くんの排気口が上を通る関係で、天井までのサイズではなく途中で止める形になってます。
引き戸になったことで、開き戸の課題もなくなり、換気扇の状況に応じてトイレを少し開けたり完全に締めたりしても、洗濯機にアクセスし易いところもポイントです。
乾太くんの機種決め
スタンダードタイプには3kg、5kg、8kgの3種類、デラックスタイプには6kg、9kgの2種類、合計5種類の乾燥容量のラインナップがあります。
せっかく買うのでノーマルではなくデラックスというのは決まっていました。
選べるコースが増えたり、糸くずフィルターが手前の取りやすい位置だったりします。
デラックスタイプの6kg or 9kgの二択でしたが、大は小を兼ねるででかいほうを起きたかったのですが、10cm違うので台の奥行きの関係でおそらく厳しいかもなー…という状態がありつつ。最終的にリンナイの営業所で現物を見ながら決めました。(改めて思うと見なくても決められた寸法感ではありました)
リンナイの営業所へ行くタイミングがそこそこ遅めだったので発注も遅くなり、高さ決めにも少し跳ねます
ちなみに営業所で見た後に、排気口に見栄え&火傷防止の白いカバーをつけることにしました(追加費用)
乾太くんの台の高さ
脱衣所の天井を作り直した時点で床からの高さが決まってきます。
最終的には設備屋のミスがあり、最初に作った台の高さから10cmくらい下げて作り直してもらいました。
それの影響もあり、洗濯パンの排水ではなく床に直で排水するタイプになりました。
団地の雑排水管の交換工事
実は大規模修繕の一環で雑排水管の取替工事がありました。(リフォームの時期はあえてここにぶつけました)
内容としては洗面台裏にある、1F~5Fまでつながっている縦管を交換するという内容です。トイレの排水は別ですが、洗濯機、洗面台、風呂の排水管になります。鉄管で今後30年耐えるには交換が必要とのことです。
縦管自体もそうですが、縦管にたどり着くまでの横の排水管は古い団地あるあるの下の階の天井裏を通っています、このため縦の居住者全員が揃ったうえで3日管の工事を行います。
このため脱衣所、風呂、トイレの天井解体は大規模修繕側でやってもらいました。それもあり、脱衣所周りは大規模修繕が始まるまであまり手を付けられないという工事手順になりました。
一番厄介だったのが、洗濯パンの取り付けで、もともとはコンクリート床埋設で洗濯パン用のトラップがあったのですが、今回の工事で塩ビ管が床から立ち上がって曲げたうえで、10cm台で嵩上げした洗濯パンをつけるという内容でした。
賃貸側の仕上がりがこれです。うちも何もしなければこれになりました。ダサい
ダサいけど水漏れのリスクは薄い。そして12cmほど嵩上げされてしまう
当初は渋々こうする予定でしたが、最終的にこの洗濯パンは置かないことになります。(途中までは塩ビの配管が立ち上がってました)
設備屋の高さ見積もりミス
カタログ上で乾太くんの設置の高さを決め、大工さんが棚を造作します。
乾太くんは耐荷重60kg以上を求めてきています…本体自体が30kg超え。濡れた衣服が6kg入り、揺れとかで大目に見てという感じ…
耐荷重を稼ぐために、背、左右は厚さ30mmくらいの板を仕込み、その上に棚を乗せます。その棚をはめるのも大工さんが苦戦している様子を見ていました。
クッションフロア、壁紙の施工が終わった工事終盤で乾太くんを設置しようとしたら、排気口の高さを見誤り造作した棚の高さでは乾太くんが設置できませんでした…
最終的に記載の通り10cmほど下げ造作棚を作り直します。ちょうど柱の塗装後でもあり、そこら辺が剥げたりしてやり直しになりましたw
造作棚が下がったことによって、床からの高さが1300mm未満になる
https://panasonic.jp/wash/check/size12.html Panasonicの洗濯機のHPより
将来的に買う可能性のある洗剤自動投入の8~10kgタイプの洗濯機の必要な高さがPanasonic製の場合、蓋を折りたたむと1267mmです。他社でも蓋が折り畳めないとアウト、折り畳めると1300mmあれば足りるという状態です。どっかのメーカーは折り畳めず選択肢から外れます。
先述の団地の洗濯パンが120mmほど床から上がってしまい、1200mmを切ってしまうので、慌てて洗濯パンを置かない方向にすることにしました。うっかり設置してしまったら後々別工事が必要になってしまいました。(と言ってもパンを撤去して、床の排水に直刺しの排水トラップを刺すだけではあるのですが、クッションフロアは張り直しが必要になります)
大規模修繕はパンで嵩上げする前提なので、開けた穴を塞ぐ際も適当に塞いでいたため床は若干ガタガタしていました。それを内装屋さんにできる限り慣らしてクッションフロアを張り直してもらい、設備屋さんに直刺しの排水トラップを用意してもらい刺してもらいました。この辺は大工さんを通したり、しつつも自分自身ほんろうしました。
おかげさまで、結露防止とかの気休めのパンをおいた上で今の形になっています。将来的にでかい洗濯機も10kg超えじゃなければ折りたたみ蓋式であれば収まります。(乾太くんが6kgなのでどこまでのサイズにするかは絶妙ですが…)
そもそも今は妻が一人暮らしのときに使っていたHaierの4.5kgをおよそ毎日回している(妻が貯めずに回したい)って感じなので、買うのは当分先になりそうです。
住み始めてからの収納話
今の状態はアフターの画像の通りです。
もともとの洗濯パンが2層式で横90cm、縦55cm、真後ろがトイレ、という配置で、洗濯機の横と、脱衣所の奥がデッドスペースになりがちです。
今はなんとなく収まりがいいものをはめ込みましたが、洗濯物を取るときの体勢が若干辛いです。洗濯物を買い替えると横の収納もサイズが変わるのでどこまで合わせるかというのはあるのですが、課題があるという状態です。
また、奥の部屋のエアコンのドレン(排水)をここに持ってきている関係でホースが来ています。洗濯パンの排水じゃ無くなった関係で、見えてないですがドレンの排水と洗濯の排水が分岐して合流してたりします。もう少し整える予定でいまは見栄えが微妙な状態です。
住み始め1ヶ月で一旦収めて落ち着きましたが、合間を見てここらへんの収納はもう少し考えます。
費用周り
正直フルリフォームの一部なので、脱衣所の造作周りは出しにくい部分がありますが、抜粋して出していきます。
概算合計44万(税抜き)
- ガス工事 10万 ※乾太くん下の予備のガス栓、他の部屋のガス口の交換を含む
- 乾太くん本体 13万
- 乾太くん部材 5万
- 設置工事費 10万
- 棚工事 6万
- —
- 電気工事:自己施工
- 洗濯パン工事
- 大規模修繕で対応
- 排水溝取り付け:設備屋のサービス
- 洗濯蛇口取付 自己施工
(後追加になった白いカバーの分もあって後精算でも増えてる…)
税込み大体50万ってコト…計算しちゃいけなかったやつかもしれん。