2週間経ってしまいましたが、7月26日に富士山の御殿場ルートに登ったので日記として書いていきます。
御殿場ルートについてはこちら。約8時間(約10.5km)(下り) 約4時間(約8.4km)
一番低いところから登る長いコースです…
https://www.fujisan-climb.jp/trails/gotenba/course.html
登山計画
自分は年に2,3回ペースで登山をしており、高専時代の友人も都合が付く人が集まって登っています。
その中でも富士山は20代前半に2回、20代後半に1回登りました。全て吉田ルートで夜発の山小屋の利用はなしです(いわゆる弾丸登山で当時も非推奨でしたし、今は夜発は山小屋の予約がないと入場できません)
1回目のときの記事があります
しかも20代後半の3回目のときは、9.5合目のところで軽く高山病にかかりながらも、友人とお鉢巡りをし苦しい思い出でした。
山小屋は2月頃から予約が始まりますが、富士山が開山する7月には大体埋まっており、前々から計画する必要があり億劫さがありました。
コースは長いけど、マイカー規制がなく5合目で車中泊できる御殿場ルートにチャレンジしてみようと思い、前回も登った友人(自分の車で寝る)、車を持っている友人1名と、実家の車を借りられる友人1名で行くことにしました。
去年の夏の車買い替えで2人でぼちぼち車中泊できるようになったのはでかい
ちなみに昨今のオーバーツーリズムと軽装登山の影響で、どの登山口でも入場に事前にアプリのダウンロード & 4000円の支払い & 簡単なテストの実施が必要です。
ランニング兼登山用としてSUUNTO RACE Sを買ってからはマップデータをインポートするようにしています。
自分含め無料で会員登録してマップを取る人が多くなり多数のサービスで有料会員しかマップをダウンロードできなくなってきたようですが、御殿場ルートは有名なのか公開されているgpxがあり拝借しました。
いよいよ他の登山をするときはフリーライドを辞め有料登録をするときが来そうです。年2,3回のためにどこまで課金するべきかは悩ましいところです。あとどこのサービスにするか…
補給デッキ
前回軽い高山病かつ若干下りで尽きかけたので多めにしました。
- アクエリアス2L 2本
- 水1L
- ゼリー飲料 5個(内1つはアミノバイタルのゼリータイプ、更に1つのアミノバイタルは朝食)
- おにぎり 3個(内1個は朝食)
- 朝にユンケル、アミノバイタル粉、山頂でもアミノバイタルの粉、下山後にもアミノバイタルの粉
- チョコレートのベイク
- (友人より塩タブレット数個)
アクエリ2Lはあまり、内1L程は友人にあげました。ゼリー飲料も1,2個残りました
水1Lもそんなに飲まなかったような気がします。ただこいつは凍らせておいたのでアクエリを冷やしてくれました。
午後休を取り足柄SA下りに19時集合
午前中の仕事中に血の気が引くレベルの自分のミスに自分で気付き報告周りに奔走していました…(もう少し時間が経ったら供養したいところ)
18時半目安でしたがぼちぼち渋滞で19時に全員集合。
フードコートで飯を取り、コンビニでおにぎり等の行動食を調達します。
足柄SA下りから御殿場ルート5合目駐車場までは30分ほどで行けるので、3台で途中何処かに寄るのも面倒なので真っ直ぐ行くことにしました。
5合目駐車場に行くとあまり音を出さないほうが良さそうなので、マットはここで膨らませました。友人1人も同じようなマット持ってました
電動空気入れで膨らませたほうが楽で快適性も上がるので…マキタバッテリー互換のブロアーですが持ち運びがちょい面倒なのと音がうるさいのがネックです。(超小型タイプは耐久性がネックなようです)
富士山御殿場口新五合目駐車場着
21時前頃に着きました。車は第二駐車場(第一駐車場はバスのみ?で利用不可)で車はその時点で5割くらいでした。
0時には第3駐車場という噂もあったので、3台並べて停めることができ良かったです。(登山開始時も8割くらいしか停まっていなかったような気がします)
トイレは3分ほど歩く必要があるため不便ですが、寝支度をし各々横になります。
標高が高い分夏でも暑くなく、寝始めは窓をそこそこ開けていれば涼しい感じで、2時台とかは寒くて軽く掛けたほうが良いレベルでした。
自分の車で寝た友人はぐっすりといびきをかき、自分はPodcastを聞きながら3割位かろうじて寝たような感じでした。
日中登山は3時からゲートが通れるようになるので、その時間になるにつれ駐車場入りする車もあり、騒がしくなって目が冷め、我々も準備し行くことにします。
4時スタート
鳥居のようなところで、スタッフがチケットを確認しバックにタグを付けます。
(撮影自体は駐車場に着いたときに撮ったもの)

そこから10分くらい進むと観光客向けのちょっとした山小屋があり、そこのゲートでタグを確認し入山となります。
砂地に足を取られながら登っていくので若干辛いのですが、4:50あたりに日の出がありちょっと元気をもらいます。

6合目までが4時間あり、普通の登山では山頂に行ける時間ですが、果てしなく砂地が続き心が折れていきます。
メンバーの中ではフルマラソンを走っていて運動習慣があり一番耐性があるような気がする私ですが、寝付きが悪かった影響なのか、当日に仕事のミスに気づきげんなりしたからなのか、一番最初に息が上がり先頭をゆっくり歩く形になりました。

6合目に行くと登りの折り返しで残り4時間の登りです…
唯一の救いは砂地が終わり足が踏ん張りやすくなるところです。
車中泊で高度順応を軽くしているとは言え1450mから登り始め、7合目手前では3000m超えるので、1500mは上昇したことになります。
このあたりから空気の薄さを体でも感じ始め大体1時間置きに現れる山小屋ではベンチで10分くらい休憩を取ることを意識します。
2,3箇所くらいの山小屋は土砂崩れ的なもので建物が潰れてしまい残骸のみあるような形になっていました。
トイレの臭いは上に上がっていくので、山小屋の後は数分ほど臭いとともに登ることになります。

また6合目より先は登り下り共通の登山道で、広めではありますが8合目付近からは時間的に下山の人のほうが多くなり始め待ちとか、登り優先で進む感じがあります。
御殿場口山頂
やっとの思いで山頂に着です。ウォッチの記録を見ると+1時間の9時間くらいかかったようです。14時着

御殿場ルートの山頂から剣ヶ峰(富士山の山頂)は20分くらいでいけるのですが、自分と友人は行ったことがありそこまで行かなくても、初の2人もクタクタでもう登りたくないという感じで見送りました。
30分くらい休憩しつつ、近場から見える火口を覗きます

吉田ルートから登ると山頂に山小屋があり、ラーメンを食べられるのですが、御殿場ルート側の山頂には無く、8合目の山小屋でラーメンを食べることにします。
下り
4時間の下りが始まります。
登りが8時間なので、タイムだけで見ると短いですし、登りのときの辛さに比べ下りは足取りは軽いですが、気持ち的には進んでも進んでも登りで通った山小屋に辿り着きません。
普通の登山に比べ、砂地で柔らかい分、膝への負担は少ないです。

やっとの思いで7.5合目付近の山小屋のカップラーメンにありつきます。
確か16時頃でここで食べると夕飯入るかな?と思った記憶もあります

時間帯的に御来光見るための登山客が山小屋にチェックインし始める時間のようでした。
泊まるスペースは田のように区切られた簡易的なスペースが並べられており、船の雑魚寝の二等寝台よりはプライベートスペースがあり良いのかなと友人と話しました。
別の集団の会話ではこんな寝床なら泊まる価値無いとか行っている人もいてそれぞれの価値観を観測しました。
ちらっと写っている5本指ソックスが功を奏したのか、今回はあまり靴擦れのような症状はありませんでした。
ただハイカットの登山靴じゃないため、ゲイターを装着しても大砂走りでは砂が侵入し地獄を見ることになります。
ラスト2時間くらいが御殿場ルート名物の大砂走りです。
大砂走り(おおすなばしり)とは、富士山御殿場口登山道の下山道にある、約7kmの火山灰地のことです。1707年の宝永噴火で降り積もった火山灰でできており、足首まで埋まるほどの柔らかさで、一歩で3mほど進むことができるため、スリルとスピード感を味わえることで知られています

足首まで入るため靴に砂が入らないようなカバーであるゲイターは必須と言われています。
- 友人1人はちゃんとしたゲイター買ったのもあり砂は侵入しませんでした。
- 友人1人は買い忘れましたが、ハイカットのためあまり侵入しなかったらしいです…
- 友人1人は逆にゲイターを付け砂が侵入し、自分と同じ末路を歩むことになります。
- 自分はローカットの登山靴にやすいゲイターを付けましたが、砂が侵入しました。
三匹の子豚みたいな文調ですね…
ローカットの登山靴の場合長靴にするか、フルカバーのゲイターかローカット対応の高いゲイターを買うべきなんでしょうね。
大砂走りほど足首が埋まらなければ、今回買ったやすいゲイターでも耐えられる雰囲気はありました。事実大砂走り手前までの砂利道では入らなかったので…
構造からして覚悟はしていたのである意味想定通りでした。
この大砂走り2時間が果てしなく長かったです。
一応ランナーとしては良いトレーニングになると聞き、最初は気分が上がっていたのですが、コツを掴むのが難しいというか、もう力尽きているというかそんな感じで…
最初は動画で見たトレランの下りのコツのような動きで、タタン、タタンと片足を軸に開いた手をあげたり落としながらとゆっくり歩くを繰り返しながら降りていたのですが、次第に疲れてきて、かかと着地のジョグのような感じで降りてみたり…としつつ長すぎて心が折れました

まぁ2時間ってハーフマラソンなので、走る感じでおりるというよりは、大股の徒歩で下りるのがベターなのかもしれません。
下山
最後の30分くらいはかなりペースが落ち、ゲートから駐車場もフルマラソン後のようなペースになってしまいました。18時頃に終わり、暗くなる前に下山することができました。
軽く荷物をまとめ、1人の友人はここで帰りましたが、残りのメンバーで近くのスーパー銭湯に向かいます
近くで花火が上がっているようでチラリと見ましたが、砂の侵入によりかかとの側面に水ぶくれができていた…ので、軽く入浴を済ませます。(運転を見越しての部分もあります)
また手の甲に日焼け止めを塗り忘れたためそこだけ酷い日焼けになっていました…
花火による渋滞の可能性を気にしつつ、高速入口付近のラーメン屋で夕飯を食べ帰路につきます。その時間の東名上りは渋滞がなく良かった
帰るまでが登山ということで、友人を駅で下ろし日が変わる前に帰宅。という感じでした。
(眠気は来ず仮眠も覚悟しましたが不要でした)
ウォッチの記録
水色のゾーンの心拍数は合っていない気がします…途中息が上がっているのに心拍が低すぎて、心拍の計測が止まっているのではないかと勘違いしました。

マップで見ると大砂走りが真っ直ぐ下っているかがわかります。

繋ぎ目が雑になってしまった
14時間、16.68km、2250mの上昇下降、消費カロリー4500kcal(普段の倍です。その分食べるので痩せない)
回復時間120h(5日) フルマラソンのときと同じです

PTE(負荷みたいな指標)は3.2とフルマラソンだと最大の5だったので、ちょっと違う模様

疲労の状態(指標)はフルマラソンのときより上がっている
体感でいうと、帰宅時の階段を上がる辛さ的にはフルマラソンのときのほうがきついです。
完走した直後もフルマラソンのほうがきつい。
にしても暑くなってきた5月を境に運動量が減っているのが分かります

筋肉痛は登山だと、ふくらはぎが一番来ます。(3日くらい)次に登山バックの影響で腰(といっても翌日くらい)
かかとの側面の水ぶくれは3日目くらいには落ち着いていました。
地味に辛かったのは手の甲の日焼け。これも3日くらいは痒みを引きずり、10日後くらいに皮が剥け色もある程度は落ち着きました。
おわりに
4年ぶり4回目くらいの富士山でした。
御殿場ルートは休憩さえちゃんとすれば(低いところから長く登ることもあり高山病のリスクも低いらしい)登れないことはないのですが、いかんせん登りも下りも長すぎて辛いです。
吉田ルートはもう少し景色の移り変わりや足元の雰囲気が変わるため緩急があるのですが、御殿場ルートは砂かちょっと硬い砂という感じで淡々としているのも相まってより単調で長い印象を受けます。
日中登山かつ人気のない御殿場ルート(広め)ということもありマイペースで登ることができるのは噂通りのメリットです。
御来光登山じゃないからなのか、当日の天気の問題か、山頂手前の風は程よくふいたりとまったり、も太陽も出たり隠れたりで丁度よい程度で上着の着用は不要でした。
とは言え登り終えた時には友人含め当分御殿場ルートでは登らないという内容で意見は一致しました。
いよいよ今回車がなく誘えなかったメンバーも含めて来年に吉田ルートの山小屋泊が良いのかもしれません。
(父も仕事終わりに車中泊で富士山に登ったことがあると言っていたのでマイカー規制が当時はなかったのか、御殿場ルートだったのかのどちらかな気がします)
Xで富士山に4000円払って登る価値があるのかみたいな話も見かけ、冷静に考えればそうかも?と一瞬思ったり思わなかったり。
関東日帰りで5~8時間の魅力ある山はある程度行った感じがあり、友人と同じところを登ることを許容するか、ソロで毛色を変えトレランor登山するか、山小屋泊ありきの山に行くか、という時期に来ている気がします。
子育てのライフイベント的にフルマラソン含め今年度以降は制限される可能性を含めると、幻の悩みとなってしまうかもしれません。
夏場の運動不足対策としてパーソナルトレーニングを2週に1回受けることにしたものの、運動量としては不足するので、ジムに都度利用で行くか、ソロ登山orトレラン行くか…というのは悩ましいところです。
悩ましいと言いながら増える体重を見ている間に秋になりランニングできるようになってしまうということだけは避けたいところ。