CAT6A敷設の権を他人に握らせるな!!!(エンジニアがリフォームに合わせてPF管から自分でLANを敷設)

工事業者に任せるとCAT5が敷設されるので、自分で引きましょう!!!

リフォームにあたり有線LANを全室引いたので書いていきます。

投稿が4ヶ月飛びました。団地リフォームに全てのリソースが持っていかれてました。しかも30歳になってしまった。。 皆さんは、リフォーム...

結果

先に結果。快適になりました。

ケーブリングが若干雑ですが、左の穴からLANケーブルが来ていて、奥は外から光ケーブルが来ています。

投げ売りされていたエレコムの例のAP(WAB-I1750-PS)
これを3台各部屋に取り付けた。それぞれチャンネルは被らない値で固定
動作が不安定になったらArubaでも買います。

床にCAT6Aのコンセント。コンセント部分は強電と一緒ですが、途中までは分かれています。
当面使う予定は無いですが、テレビとか、どうしても安定させたいPCとかに使うかも

リフォーム時点では有線LANを引くところまで行って、引越し後の1ヶ月半経った休日に先端処理等々を行ってようやく終わりました。

背景

築50年近い団地ですが、有線LANを引くことができる機会なんてリフォームしかありません。

光回線はあるもののマンションタイプで、回線速度は下りで早いときは300Mbps出ます。
遅いときは20Mbpsのときもありますが、そこまで不便はしていません。
(工事費を払えば固定タイプが引けるのかは確認してません。)

無線LANは鉄筋コンクリート造だからなのか、中心に置いても電波強度的に弱くなる時があり、自分のPixel5aは場所やタイミングによって勝手にLTEになるときがあります。妻のPixel7aはそんなこと無いらしいのですが…
幸い仕事で詰まることはあまり感じてはいません。

有線LANを引くせっかくの機会なので、2LDKの全室に LANコンセント+無線LAN用にPoE用の2本引くことにしました。

敷設準備

メインのリフォームは業者ですが、有線LANの敷設は自分で行います。

部材と工具はほとんどネットで調達しました。
買ったのは楽天ですが参考程度にAmazonのリンクを載せながら紹介します。

有線LANケーブル エレコムLD-GPAL/WH100RS

100m自作用ホワイトで11,500円ほど https://amzn.to/3yCLfNV

ネットで買うときはCAT6がヒットしたりはたまたCAT5Eとかがヒットするので注意が必要です。

手軽に買えるものは、エレコムかサンワサプライのこれ https://amzn.to/3M4pdXB くらいだった気がします。

ちなみにCAT7は2万くらいで聞き慣れないメーカーのものが…という感じです。速度はCAT6Aと同じ10Gbpsでシールドが有り産業用って感じです
ちなみにCAT6は1Gbps 6000~円 なので、今の時期から引くならCAT6Aのほうが良いです。

有線LANかしめ工具 サンワサプライ 500-LAN-TL1

5480円 https://amzn.to/3SNJO6p

https://direct.sanwa.co.jp/ItemPage/500-LAN-TL1 より引用

(今見たらケーブルストリッパー機能付いてるやん…一生懸命カッターで剥いだんだが…)

情シス時代にCAT6のケーブルを作ったことがありますが、普通のタイプだと、パーツが多くロードバーを仕込んでからかしめを行います。
こいつは、RJ-45側に穴が空いていて通すだけで良いので施工が楽です。

何よりもロードバー付きのかしめ工具が地味に高く、ちゃんとしたやつは1万~2万くらいします。
CAT5までは十字のあれがなく、ロードバーに通さなくても良かったので工具も安いのですが、CAT6以降は別のものを使う必要があり、これまた検索でパチモンばかり出てきて面倒です。

これにしてしまえばそういった煩わしさからも開放されます。

代わりにRJ-45も専用のものを使う必要があります。

10個入で980円~https://amzn.to/3YP9jaW
https://direct.sanwa.co.jp/ItemPage/500-LAN-RJ6

LANコンセント Panasonic WZ7519W

別名:情報モジュラジャック
4,000円 https://amzn.to/4dmDE5f
買う場所によっては取り寄せ注文になる。

メーカーページ https://www2.panasonic.biz/jp/densetsu/haisen/lan/cat6a
使うコンセントシリーズから選ぶ感じ。(なんだかんだで主流のコスモシリーズワイド21がベターです)

ここには載せないですがスイッチボックスやコンセントプレート等々も必要です。

上記を結線するための工具 WZ7521
4,200円 https://amzn.to/4dmDKd7

PF管 バクマ工業 PF-22

4,000~5,000円 https://amzn.to/3SM0iMc

初心者なので、PF or CD 太さ選定でかなり時間を溶かしました。

CD管はコンクリート埋設に特化。PF管は耐久性に優れ屋外含め汎用的に使える。
ただCD管のほうが安いことから、宅内はCD管で配線することも多いらしいです。
(電線のVVFだと露出配線も多いとか)
今回はセオリーに沿ってPF管をチョイス

太さは最大何本通すか。あとはスイッチボックスがPF22まで受けられるので、どうするか。といったところです。結果的には22で正解でした。

http://denki.eco.to/setubi/1.htm より

上記(左下)は電線の表なので有線LANに置き換えると、単線3.2mm位で見たほうが良いかもしれません。

最終的に4本通した場所がありますが、PF22で少しきつめで、5本目は難しい感覚でした。

配管によっては固定するためのサドルや、ボックス、接続のためのカップリングなども必要です。

通線ワイヤー 家にあったやつ

ケース付きで安いのだと 4,000円 くらいっぽい

流石に通線作業は送りと引きの2人でやらないと厳しかったです。

振動ドリル + コンクリートドリル

今回PF管を敷設するために、数か所駆体を開ける必要がありました(許可済み)

PF22が通る穴 = 32mmほど必要で長さも25cmほど必要でした。
手持ちの振動ドリルがチャック式だったので、六角軸とかのやつを穴を刻んで何本か用意しました。。。

これに関しては手持ちの振動ドリルを使うのを諦め、SDS Plusのハンマードリルを買ったほうが良かった。。
(32mmのコンクリートドリルはSDS MAXしか無いので、どのみちチャック型の振動ドリルも必要)

敷設

穴あけ編

電線含め4箇所天井に穴あけをしました。丸2日と振動、粉塵、肩周りが犠牲になります。

親の振動ドリルと自分の振動ドリルの2台体勢であけました。

まじでハンマードリルを買うべきだった(2回目)

このときばっかりはPF22にしたのを少し悔やみました。

PF管敷設編

各部屋にPF管を引きます。左がLANで右は電気。
針金で適当に固定します。(うちの団地は5Fのみ天井裏がある。ほかは直コンクリ天井)

(別の場所ですが)ボックスに固定します。上が無線LAN用で下がLANコンセント用
(電気はコンクリート埋設されてる金属管から出ているので、そこに合わせて落とす感じ)
各部屋どこに落とすか決めるのも少し迷いました。1部屋とリビングはアンテナ線が近くに来ているのでそこに。もう1部屋は角にしました。

有線LANの通線

左の管がリビング、真ん中が各部屋に行っている有線LAN。右が電気。

別の天井。都合上ここで4本をそれぞれの部屋に分けている。最後は点検口仕上げされてる

一応頑張れば引き直しはできます。4本通してるところに1本追加するのは厳しいかも。
リビング側は2本なので、追加できそうではある。

内装仕上げ後

リフォーム時点ではここで力尽きて、引越し後1ヶ月半ほど放置したあとに加工して、冒頭の完成の状態になる。

光ケーブル&LANケーブルの出口に、神棚ないし情報棚を設置してもらった。

無線LANの設置

エレコムWAB-I1750-PS
1個あたり2,000円で投げ売りされてたので、予備の1台含め4台購入している。(ACは別売り)

キッティングはノリで。まとめて管理するツールが使えると思っていたら配布終了で、ベースのコンフィグを作ってそこから復元していく形で3台行った。

TP-Link スイッチングハブ PoE ギガ8ポートTL-SG108PE
9,800円 https://amzn.to/4fC0asx
将来性を踏まえて8ポートにしたつもりだったが、給電は4ポートしか無いのを設置のときに気づいた。。。

例のAPには設置用のプレートが付いているのだが、スイッチボックスに穴は合うものの、LANケーブルが出せない。

このため、中心に穴を開け有線LANを出すことにした。

素材がステンレスで厚みが3mmほどあり、これの穴あけも地味に大変だった。

SK11 ステンレス用 六角軸 スパイラル ステップドリル 4~30mm SSD-6
およそ4,000円 https://amzn.to/3M4tFFN

556で油をやりながら、低速でゆっくりと…進まなくなったら斜めにして歯が効くようにしたり、ちょっととなりに穴を開けたりと…してなんとか。見栄えは微妙になったけど、付けてしまえば見えないのでOK

終わりに

引きで撮るとこんな感じ。棚がいい仕事してる。
無線LANを切り替えたことでGoogleNestWifiは一旦役目を終えた。

ともかく穴あけが大変だった。
ふりかえると、部材選定や、通線作業も大変だったし
この間ようやくやった先端処理諸々も丸一日かかった。

これで将来子どもがFPSやりたくなったときに有線LANがなくて困ることはない。
(その頃には家が手狭になる可能性も高いけど)

ちなみにベビーカメラの類はPoEタイプはあるにはあるがWiFiのほうが主流で、今回無線LANが3台あるから大丈夫だろうということにしている。
一応エレコムの例のAPはPoEの出口が1本あるのでそれでもどうにかなるかもしれない。
流石にどこに設置するか分からないカメラのためにLANを引くのはできなかった。
(情報棚のあたりに置くことにすれば直接つなげるのでそれでも良さそうかなとは思っている。)

LANケーブル含め工具周りは当分使わないので、借りたい人がいたら貸せます。

金額はざっくりと穴あけで3万、それ以外で6万くらい。

工数は、部材調達 4h、穴あけ2日、PF管敷設2h、LAN敷設2h、引越し後の諸々1日 32h?

新築でPF管まで引いてもらいました話はありますが、なかなかPF管引くところからやった話は少ないのではないでしょうか?